ウッドデッキ  2004年3月14日、15日工事

ウッドデッキは色々な雑誌などを見ていると皆さん色々造られていて私も常日頃造りたいと思っているアイテムの一つです。
バーコラを、椅子、テーブルをデザインをこういう風にと色々考えているうちにどんどん夢が広がり、なかなか実現しません。

それがあるきっかけで一気に実現へ。

いつものように仕事帰りにホームセンターに行くと表に
ウエスタンレッドシダー(WRC)とか色んな木が積み上げている。
いつもは店舗内なのに??何故。
それと少し雨ざらしのためか痛んでいる。これは安くするのかと早速店長と交渉。
何でも消費税改訂で商品を入れ替えているとのこと。
「この重たい木邪魔なのでなら安くするよ」それはアイアンウッドではないか。
シメシメこの木のことは余り知らないようだ。早速家に帰ってどこにどんな物を造るかの検討である。
我が家のリビング南側が桜御影で幅8m奥行き2m貼っている、しかも舞台のセリみたいに一部が更に2mぐらい突き出ている。この一部に造ることに。これなら基礎はできているので基礎石なしで束柱は建てるだけで良いと考えた。
束柱、根太は加工が楽なレッドシダーで、日常雨がかかる床板のみをアイアンウッドで造ることに。
早速、次の日購入に走る。かなり長尺なもので我が家の車では積載が不可能。そこは便利なホームセンター2トントラックを借りて運ぶ。
後日談としてアイアンウッドちゃんと店舗内に並べたところあっという間に完売したらしい。
WRCより安い根付けだったもので見る人が見れば当然でしょう。

作ったデッキの大きさは、幅2630mm×奥行き2320mm高さ250mmの一部斜め変形です。

アイアンウッド 105×20×4200 18本
WRC 2×4 12ft(3650mm)  10本 
WRC 4×4 12ft(3650mm)   1本

以上で約35,000円アイアンウッドだけを見れば2万円ほど。

ただしWRCの2×4は間違って厚み25mmを購入してしまい、手持ちの10ft4本を使った。
後使った部材。これらは予め買っていたもの。 
ステンレス木ねじ 4.1×45mm  床板止め
            5.1×56mm  束柱、根太止め
コースレッド    4.5×75mm   束柱、根太止め
            3.8×51mm  束柱、根太止め
雨のかからないところ、1割ほどはメッキのコースレッドで後は全てステンレスを使った。
道具としては

道具
スライド鋸 木材切断
木材切断
インパクトドライバー 木ねじの締め付け
ドライバードリル 下穴開け
サンドペーパー 木材の研磨
水平器 水平、垂直を見る
メジャー 計測
サシガネ 計測、90度測定


作業工程

通常
木材を塗装→切断→基礎石を並べ、束柱を固定→根太を組み立てる→床張り→完成

我が家では
切断→塗装→束柱並べ→根太を組み立てる→床張り→完成

と基礎石を並べる工程が省けるので1日でできると踏んでいたのだが初めてでとまどうことばかりで作業がはかどりません。
結局2日がかりの作業となってしまいました。



1日目
 工作室で基礎用の束柱、根太を切り塗装を済ませそれをテラスまで運ぶ。往復すること数十回。鋸類を庭まで運べば良いのだが癖でつい地下で作業をしてしまう。切ったシリから塗装をして乾くと同時に持って上がる。一番面積のある床板は塗装が不要であるのでこの方法を用いたのだが。

まず束柱の4×4を決めた高さに切るだけ、スパスパと切る。これが第一の間違いの元。
リビングの掃き出し窓、雨戸が付いているのですが当初、その下に床を張るつもりが実際試して見るとその側と面一にすると具合がいい。急遽変更。その為束柱の高さが当初より2cm低くなってしまう。物の本には根太より1cm低くとあり合計3cm低くなってしまう。強度的には?だがこのまま続行。
初めて造る物で要領と設計図がいい加減な物で初日は束柱、根太を組んでお終い。
予定では床張りまで終わっていたはずなのだが。

設置場所

この御影石のテラスに設置することに。
ちょうど一部が舞台のようにセリでています。
まず木材のカット

トリトンワークセンターを使わずこのスライド鋸を使いました。
設置前にまず塗装

切った束柱に浸透塗料にて塗装をしています。
塗ると言うより擦りつけています。
根太を貼る

一応水準器で水平を取りましたが
元のテラスはさすがキチッとしています。
基礎は要するにテラスに置いているだけ。
一応動かないようにネジで家の大引けに止めた。
なお、右から2つ目の根太は強度のためと部材が余ったので
結果的にはダブルにしました。



2日目

 今日は朝からせっせと床張り。これも要領が分らず時間ばかり食ってしまうのと、昼過ぎ不意にお客が。
いつもの癖でついつい話込んでしまい結局、床張りが終わったのは日が沈み掛けた頃となってしまった。

一応の完成を見たので後は徐々にバージョンアップしていく予定です。
私の作品には完成という物がありません。絶えずより気に入るように触るのが好きです。


設計段階では縦に貼りことを考えました。こうすることで無駄床板が少なくなります。
しかし仮置きしたときはたと横向きの方が良い感じだったもので横張りに急遽変更することに。
結局1畳分の無駄ができました。普通はサイズを2×4の規格の長さで作ることで無駄な木ができません。
しかし今回の場合、4m20cm前後とまず木の長さが決まっています。その為やむ得ずこのような木取りをしてしまいました。
まあ、余った木材は雨にも強いきということで外構用に何か作る予定です。

出来上がって見てわずか20cm強高さですがリビングとほぼ同高さになった感じは快適の一言です。
今までは一旦下履きに履き替える必要があります。それがリブ付のデッキにしたおかげでいわゆるリビングの延長と考えることができます。
バーコラ、フェンスが無くフラット面だけですのでかえって広さを感じます。
我が家は別段外から見られることはないので考えればフェンスは必要ありませんし、日照が強くなる季節は当初から使っていたダークグリーンのパラソルを立てますので。

リブ付きの場合、細かな砂等はこの溝に入りそのままリビングから出ても足は汚れません。
リブに入ったゴミも箒、掃除機で綺麗になります。素足に当たる感覚もバッチリ。
一度リブ付の材を使うと普通の材では何となく汚い感じとなるのが不思議ですね。

基礎は結構手抜きでしたが高さが低いこともありこれで充分です。膜板なしでも揺れないか心配でしたが、床板が重たいことと高さが低いこともありきしみ一つありません。
もし、痛んできても全てネジ止めなので作業は簡単です。


桜の季節に間に合い一安心。今年はこのデッキから花見ができそうです。
ウッドデッキは面積といいその存在感のある形、色のため庭の様相が一変。再度、庭自体を改造する気になりました。

板を仮置きして墨線を引く

しかしこれでは跡が残ると思い途中で嫁さんの眉ズミ用の白い
鉛筆?これは凄く調子が良い。
払い下げてもらいこれから線引きに使用
下穴を開ける

木が堅いため前もってドリルで2.6mmの穴を開ける。

等間隔に開けるため普通は治具を作るのだが
購入した木材にはリブが付いておりこの目の数で判断した
ドリルの刃はかなり高温になる
ので冷やしながら。鉄用なので
木用を使えばいいことなのか
このように焦げます
間の木は間隔調整用5mm厚
のベニア
抜く時に折れてしまいました この工具で刃を抜きました
昔から使っていますが便利です

床の修正

使ったアイアンウッドは少し歪んでいます。
ネジを打ち込む毎くさびを打ち込み間隔を調節しました。
なお、このくさびと間隔調整用の板は多く用意しておき一気に作業
した方が作業が手早くできます。
私のやった方法は複数の木の両端をまず止めくさびならびに調整板
を打ち込み位置が決まった所で穴を空けインパクトで打ち込んだ。
リブの拡大

綺麗な溝です。
床の表面

綺麗に貼れました。
止めていないときはブカブカした感じが
全て止めてしまうとビシッとしておりきしみ一つありません。
これなら膜板なくてもいいようです。
植栽コーナ

手持ちの2×8で束柱。右はノウゼンカツラ
現在の感じはこんな感じですが綺麗にしようと思っています
一応完成

障害になるものがないというのも良いものです。
デッキからの桜

桜の季節に間に合いました。
自分で造ったウッドデッキから見る桜は最高です。
この桜が庭に桜吹雪となって舞い落ちます。
友人達も大いに喜んでくれました。


夏のウッドデッキ風景
快適の一言です。
どの参考書を読んでも手すりが付いています。当初なくて不安でしたが実際使ってみて無いのが正解でした。

 ●高さが落ちても大丈夫な高さ。
 ●小さな子供がいない。
 ●他人から見られる心配がない


等の場合、別段手すりは必要ありません。必要がないと言うよりない方が快適です。開放感があるし広がりを感じます。
バーコラも無いですが元々家の全周に庇が出ていますし元からあったアルミ製デッキチェア+パラソルを置いて見ると陰が出来、日差しも緩和されます。パラソルは冬場仕舞いますし、台風などの時折り畳みます。

来客者も玄関からリビングかデッキを指さし
「どちらにする」
と言ってみますとほとんどの人はデッキにすると言います。
必要であればデッキからリビングに入ります。
ご近所の人も事ある毎にデッキで井戸端会議ではなくデッキ会議です。その為デッキチェアを当初の2個から肘付の椅子を2個追加しました。

私は朝が早起きなのでまずやることはデッキに出て新聞を取り缶コーヒを飲みながら新聞を読むことです。
ひんやりとした早朝、日の出を浴びながらの一時は至福の時間です。
家族が起き、時間が動くようになる朝食も当然このデッキで食べます。

電気も引っ張っていますので夜間もこのデッキで済ます事もあります。

サークルから見たウッドデッキ風景。
左の3角コーナーに植えた1本立ちのノーゼンカツラが見事に
咲いています。

一応階段として煉瓦テラスに枕木を置きましたが直接上がり降り
してしまいます。
デッキより庭入り口のバラアーチを見た風景
この方向から日が昇ります。奥の林は借景の桜公園です
リビングから正面サークルを見る 右サイドを見る。この方向は南なのでこにには大きなクロモチを
植えて日差しを遮っています。
クロモチは常緑樹で秋になると赤い実が付き野鳥の良い餌にな
ります。欠点は新芽が吹き出す頃古い葉っぱが落ちることでしょうか。
それとコーナー部になるので高さ3mばかりのノウゼンカツラを
買ってきて植えた。




反省点
・予めキチッと設計図を引く。そうすることで必要部材がキチッと把握できる。
・ホームセンタによっては切ってくれるので運搬が楽。また切った方が重量物の場合特に持ち運びも楽である。
・鉄工用ドリル刃を使ったが木工用を使えば軽く開けてくれるのでは。(手持ちが鉄工用は13mmまでフルセットあるのだが)


注意点
・太いネジを打ち込むデッキ作りには絶対インパクトドライバーは必須。また高くても12V以上が必要である。
 コードレスの場合必ず途中で電池がなくなるので予備が必須。ないと充電が終えるまで変な待ち時間が発生。
・必ずネジの頭インパクトドライバーのピンをかみ合わしてから回すように。さもないとすぐに舐めてしまう。
・入りにくいのと舐めないように充分に力をかけること。多くのネジを打ち込むには結構力がいる。
・WRCのような柔らかい木は別段必要はないがアイアンウッド、イベ、セラカンバツ(バウラ)等ハードウッドは必ず下穴が必要

アイアンウッドの詳細
●産地: インドネシア (別名インドネシア産ウリン)
●比重:0.96
●強度 kg・cm2:圧縮 :911 曲げ:1886 ヤング係数:183
●色 (施工後): 茶褐色〜 グレー
●海中における耐朽性が優れており、フナクイムシやシロアリ等虫害に強い。
  また、高密度で寸法安定性にも優れています。
  両面どちらの方でも歩行面として使用できます。
  稀に雨水によるアクのしみ出しが施工周辺に付着する場合があり、施工場所
  には注意が必要です

木はかなり赤っぽくキリコも赤っぽく木には見えず錆び粉みたいです。
この色はブドウやワインなどで有名な"ポリフェノール"です。ポリフェノールはご存じの通り強い抗菌作用があり、腐れや害虫を防ぐ作用があります。またポリフェノールは太陽光、酸素、水の作用ににより、色の深みを増して行きます。
赤茶のアイアンウッドは、無塗装でも古めかしく色抜けせず、より深みのある茶(こげ茶)色へと移り変わるようです。
レッドシダーと比較しまず重い、3〜4倍ありそうです。
色落ちに関してはテラスに設置する関係で色落ちしても関係ありませんが2階とか
下をガレージ、洗濯場にする場合は注意が必要です。ただポリフェノールは無害ですし洗剤で容易に落ちます。



 ホームへ 2004.4.5制作  2004.7.7加筆



[PR]動画